山手線品川駅東口(ビュロー品川)

ビュロー品川

御茶ノ水駅で中央線に乗る。
神田駅で山手線に乗り換える。
窓外は相変わらず、どんよりと曇っていて、冷え冷えとしている。
冷たい雨も降り続く。
やがて、山手線は、品川駅に到着。
品川駅の東口に出る。
駅前から東に一直線に伸びる細い道を歩いていく。
そういえば、品川駅東口、というのは広場はあっても、クルマが入って来ないので、普通の駅前、という感じがしない。
バスやタクシーは、北側に入っては来るけど、その他のクルマが入ってくるのは、見掛けたことはあんまりないなあ。
西口に交通量の多い第一京浜が通っているからいいのかな。
品川駅の東口は、都心の駅前とは思えないほどに、しんと静まり返っている。
南北に伸びる大通り、旧海岸通りを横断歩道で渡る。
この通りも幅広な割には、交通量は多くはないな。
さらに高浜運河を御楯橋で越える。
この高浜運河の東側は、失われた10年を経て、都心集積化の時代、激変した一帯だ。
高層住宅が、何棟も何棟も建っていった。
そのたびに、この御楯橋を渡ったものだが。
高浜運河に沿って、北へ歩いていく。
やがて、道路の西側、高浜運河沿いにビュロー品川がある。
何棟も何棟も建っていったうちの高層住宅の一つだ。このビルは、そのうちでも、初期の頃、だったと思う。
あの頃は、工事用のクレーンがあちこちで動いていて、どんな街が出現するのだろうと、わくわくしていた。
もう、街はほぼ完成して、新たな高層住宅の計画もない。
なのに、まわりを見渡しても、誰もいない。高層住宅なので外出する、ということもないのかな。
それに、外出する、といっても、公園ぐらいしかないみたいだし。
でも、これでは、「第四惑星の悪夢」に出てきた、第四惑星の街並み、隊員が最初に降り立った時の誰もいない街並みと同じような気もする。
(2008年3月記)