丸の内(日本生命丸の内ビル)

日本生命丸の内ビル

高田馬場から山手線で新宿、中央線に乗換え東京駅へ。
西口へ出ると北西側に日本生命丸の内ビルが聳える。
ビル群、丸の内オアゾの中では最高峰である。
他のビルとしては、丸の内センタービル新丸の内センタービル丸の内北口ビル、丸の内ホテルがある。
日本生命は、日本では明治時代、3番手の保険会社として開業、バブルまでに世界一の保険会社にまで登りつめる。
ものづくりから資産運用への転換を如実に示している。
近代工業国家から成熟債権国家、とも言うのかな。
別に社会が成熟しているとは、まったく思えないのだが。
成熟したり、発展したりしたのではなく、社会のあり方が変容しただけではないだろうか。
バブルのころは、そのことがものづくりという視点から、具体的な規模、という考え方で解釈されてしまった。
しかし、今は、逆で、抽象的な利潤として解釈されているような気がする。だから、ものすごい勢いで具体的なものの集積化、集中化が行われているのだ。
丸の内オアゾも、この狭い敷地にでかいビルがこれでもか、という具合に押し詰められている。
何かから何かへ、着実に一歩一歩、進んでいくものがあったらいいのに。それが可視化された社会なのかな。
今とその先との差分のために保険は必要かな。もしものためだ。
その差分が利子というものだろうな。
でもその方向は何に基いているのだろう。
単に実体のある社会の規模だったどうなるのだろう。
実体のある社会の規模が大きくなっていれば確かにその方向は正しいかもしれない。
でも、そうでなかったら、負け組みをどんどん作っていく以外利益なんて出てこないのではないだろうか。
(2006年9月記)