多摩ニュータウン南大沢駅南口(ローレルスクエア南大沢)

ローレルスクエア南大沢

多摩センター駅京王相模原線に乗る。南大沢駅で降りる。
どこでも郊外の再開発地は同じで、駅前は大型のショッピングセンターの工事中だ。
京王線の線路に沿うように北東へ。
もっと平坦な土地かと思ったが、かなり起伏に富んでいる。
やがて、大沢という地名の由来かどうかわからないが、南北に走る大きな谷筋にぶつかる。谷底には川は流れてはいないけど。
その谷筋を高架橋の歩道で渡る。
谷の反対側の斜面にローレルスクエア南大沢(6番館)、ローレルスクエア南大沢(7番館)のツイン高層住宅棟がある。
まさに谷の切っ先に建つ。
豊かな緑の中に高層の住宅棟が建っている様を想像していたが、実際はまったく違う。
周囲はびっしりと宅地化され家々が並び、その中にひょろひょろと細長いビルが建っているにすぎない。
まわりが宅地化されていなければ建たないようなタイプの高層住宅だ。
つまり、まわりの宅地に対する差別化と宅地化が難しい土地の有効利用から成り立つ高層住宅である。
多摩丘陵のこんな奥地がこのようになっているとは思わなかった。
最初の多摩ニュータウンの理念は最早ここにはない。
多摩センターの西側の多摩ニュータウンには、張りぼて建造物とは別の形でバブルの影が色濃く落ちていたのだ。
(2006年10月記)