外房線鎌取駅南口(オーシャンビュー壱番館)

オーシャンビュー壱番館

高田馬場駅から東西線飯田橋駅総武線に乗り換える。
さらに錦糸町駅横須賀線へ。総武線に対する快速の役割になっている。
千葉駅へ。千葉には土地勘がないので、どれが外房線でどれが内房線なのかさっぱりわからない。
半信半疑で乗り込んだ車両は、外房線であった。
蘇我を過ぎたあたりだろうか、もはや郊外、というよりも地方、という感じだ。
車窓を過ぎ行くのは、畑やら森やら小川ばかりである。
そのような車窓の景色をぼんやりと眺めていたら、急に開けた場所が現れた。
そして、そこだけ離れ小島のようなニュータウンと遠くからでもわかる高層住宅。
そのニュータウンの最寄り駅である鎌取駅で下車。
南口に出て南へ。どこの郊外の駅にもあるようなペデストリアンデッキ。そして、その先には大きなショッピングセンター。どこも同じような街並みだなあ。
ショッピングセンターを越えてさらに南へ歩くとオーシャンビュー壱番館がある。
外房線の車窓から見えていた高層住宅なのだが。
ちょっと離れているが、西側を京成千原線(昔の千葉急行線)が通っている。
バブルの頃にこの地方色豊かな一帯をニュータウンにしようという、まさにバブルな計画があったらしい。それで、そのニュータウンの通勤路線として位置づけられていたのが、京成千原線(昔の千葉急行線)だったようだ。
しかし、あえなくバブルは、崩壊してしまう。そして、この通勤路線も経営破綻してしまうのだ。
ちょうどその頃、オーシャンビュー壱番館が竣工している。
こんな遥か遠い場所まで再開発しようとしていた、えらく勢いのある時代もあったのだ、と感慨深い思いでいっぱいになる。
さっきのペデストリアンデッキでは、いろんな楽器を持ったストリートミュージシャン、いや、大道芸人が、所在なげにベンチに座っている。もう、年齢は、3、40歳ぐらいだろうか。
演奏を終えたのか、これから始めるのわからない。
ただ、行き暮れて座り込んでいる姿は、このニュータウン再開発と妙に重なって見えてしまうのだ。
(2007年6月記)