総武線小岩駅北口(東京グランファースト)

東京グランファースト

両国駅に戻り、再び総武線に乗る。
車窓を城東の下町が過ぎていく。
錦糸町、亀戸、平井。
そして、新小岩、小岩。
たしか、新小岩駅にはなにもないのに、横須賀線が停まるんだったな。
停まるから駅がでかいのか、停めるためにホームを増やしてでかくしたのか、その経緯はわからないのだが。
とにかく駅がちょっとでかいので、通路に喫茶店とかあったりした。
今ならエキナカ、というところか。
昔はターミナルステーションでなければ、普通の駅には、ホームに立ち食い蕎麦屋ぐらいしかなかったような気がする。
だから、改札をでなくてもいいので、よく新小岩駅まで行って、たむろしていたなあ。
安上がり、というのもあったけど、なんとなく、駅構内だけで過ごす、というのもいいものだ。
小岩駅の北口に出る。
南口は、意外にも、かなり落ち着いた静かな住宅街と商店街、となっている。
それに対して、北口の方は、総武線と平行して伸びている蔵前橋通りと小岩駅との間が下町っぽい。
そのような下町は、再開発される運命にあるようだ。
総武線の高架に沿って東に歩いて行くと、東京グランファーストがある(工事中はこちら)。
最近の竣工だ。
まわりはさびれた感じがするのに、この一画だけ、南口の閑静な住宅街の雰囲気がしてしまう。
いままでの下町が消滅してしまった。
昔のがたごとと電車の音のする駅構内の喫茶店が、今では、デパートのようなエキナカになるのと同じことかな。(たぶん、新小岩の駅構内は最近行っていないので、なんともいえないけど、昔のままだと思う)
時代は流れていくのだ。
そして、もう昔には戻れない。
(2007年11月記)