山手線恵比寿駅東口(グランドメゾン恵比寿の杜)

グランドメゾン恵比寿の杜

渋谷川に沿うようにして、恵比寿の街中を東に歩いていく。
都会的なお店もあれば、昭和の時代に取り残されたようなお店もあり、このような混在した様子がなかなか興味深い。
このまま、ずっと東に歩いて行くと白金になるのだが、その白金にも、下町にあるような商店街があって驚いたことがある。
やはり、渋谷川の川沿い、ということか。
でも、いつまで、このような状況が続くのか、わからない。
そのような街中を東へとさらに歩く。街中の細い道を巡るのも楽しいものだ。
やがて、南北に伸びる道路に入り、北へ向きを変える。
もっと先まで歩きたかったが、それでは、白金まで行ってしまう。
交差点を渡り、さらに北へと歩くと、通りの西側にグランドメゾン恵比寿の杜がある。
いままでの下町的な雰囲気とはがらりと変わって、ずいぶんと洗練された高層住宅だ。
そして、グランドメゾン恵比寿の杜のある場所から、ぐっと急な上り坂になり、その坂を登った先に、恵比寿ガーデンプレイスがあるのだ。
そのような様を見ると、まるで、グランドメゾン恵比寿の杜は、恵比寿ガーデンプレイスが北側に拡大した結果のように見える。
本当は、どうだかわからないけど。
グランドメゾン恵比寿の杜の竣工は、恵比寿ガーデンプレイスが完成した時期よりも後、失われた10年が終わり、都心集積化が始まる頃だ。
その頃に拡大が始まったのだろうか。
坂を登っていく。相変わらず、南欧のリゾート地のようで美しい景観だ。
日本にはないような、景色に目を奪われてしまう。
そうして歩いているうちに、ふと、恵比寿ガーデンプレイスの中心、ガーデンプレイスタワーを見たら、ずいぶんと古ぼけているのに気付いた。
そういえば、できてから、もう20年は経ってるんだなあ。
拡大するよりも、古ぼけていく方が、早いのかもしれない。
そう考えると、なぜか、この映画のセットのような、張りぼての景観も、少し物悲しい感じがしてしまう。
(2008年1月記)