日暮里・舎人ライナー熊野前駅(町屋五丁目住宅(ツインシティ区立町

町屋五丁目住宅(ツインシティ区立町屋

JR王子駅の東口に戻り、都電荒川線のホームへ。
東京世田谷線と同じように、料金は駅で精算していた。
たしかに、均一料金で、ホームが少し広ければ、その方が便利だろう。
荒川線の車両は、東へ東へと走っていく。
懐かしくて、気に入っていた、王子の街へは、もう、降り立つことはないかもしれない。そう思うと、少し寂しいが。
そのような感傷に浸っていたかったのだが、車両はものすごい混みようだ。
以前は、王子駅を過ぎると、とりあえずは空いたのだけど。
都心集積化の波で、このような城北の街にも、マンションがたくさん建っている。だから、この混みかたは、当然なのかもしれない。
何箇所かの駅で乗客を乗せられないまま、荒川線の車両は、素通りしていく。
南北に伸びる尾久橋通りにさしかかったところ、熊野前駅で下車。
道路を東へと歩いていく。
一帯は、北側にある隅田川と荒川の河岸、といった感じだな。
河岸なので、学校や工場、公園、そして、集合住宅などの施設があったりする。
さらに東に歩いていくと、道路の北側に町屋五丁目住宅(ツインシティ区立町屋住宅)がある。
ツインシティなので、やや低い、もう一棟、ツインシティ都営町屋第三住宅もある。
竣工は、バブル崩壊後の失われた10年の頃。
景気が悪いと公共の建築物が建つ、ということだろうな。
道路を西へ。尾久橋通りに戻る。
川岸には、もう一つ、下町風景もあるはずなのだが。
でも、一帯を見渡しても、きれいに整備された広い公園や大学の敷地が広がるばかり。
尾久橋通りに辿り着く。
この尾久橋通りに沿って、最近、日暮里・舎人ライナー、という新都市交通が開業したのだ。
これでは、荒川線が混むわけだ。
こんなふうにして、都心集積化がどんどん進んでいるようだ。そして、荒川区や足立区、といった下町もその波に呑まれようとしている。
(2008年4月記)