山手線新大久保駅(西戸山タワーホームズ)

西戸山タワーホームズ

また、東郷神社の境内を抜けて、さきほどの小道へ。
足早に小道を歩き、原宿駅に戻る。
再び、山手線に乗り込む。
新大久保駅で下車。
東西に伸びる、インターナショナルな雰囲気溢れる、大久保通りに出て、少し西に歩き、すぐに北へ。住宅街に入る。
そのまま、山手線に沿って、北へ北へと歩いていく。
しばらくすると、山手線の西側に、南北に連なる、高層住宅群、西戸山タワーホームズがある。
北側から、ノースタワー、セントラルタワー、サウスタワー、という、3棟の高層住宅が並んでいる。
竣工は、バブルの頃だ。
本当に、典型的な、当時のバブルの雰囲気がして、ただの住宅棟、という感じがしないなあ。
無駄に贅沢、というか、そこが、いいのかもしれない。
それにしても、人工の池は汚い。どこも、そうなんだけど。
全体の施設が、完成した当初は、このような人工の池は、施設の豪華さを演出する役にはたっていたのだろう。ただ、だんだん、掃除するのが面倒になってきて、放置された挙句、えらく、汚い池になってしまうのだ。
汚くなってしまった池は、いいのだが、さらにバブル的な施設としては、高層住宅群の南端に劇場があったりする。
こんな発想は、バブル期でなければ、絶対、有り得ないだろうな。
その劇場は、東京グローブ座、というのだが。たしか、当初は、シェイクスピアの作品しか、上演しない、という方針だった、と記憶している。
実は、その東京グローブ座に、当時、一、二回、行っているのだ。
もちろん、シェイクスピアの作品だが、野田秀樹の劇団が演じていた。
「孟宗竹」がいつの間にか、「妄想だけ」になっている、という妙な言い回しぐらいしか、覚えていないけど。でも、すごい迫力だったな。
こんな風に、高層の集合住宅があって、まわりは、公園、テーマパークみたいになっていて、そして、劇場まで、併設されている。そんな、夢のような空間が、当時は、現実のものとなっていたのだな。
でも、今は、もう、ただの夢になってしまった。
本当に、「妄想だけ」、になってしまったのかな。
悲しくて、しゃれにもならない。
(2008年8月記)