埼京線北赤羽駅(都営浮間一丁目第3アパート)

都営浮間一丁目第3アパート

高田馬場駅から山手線。池袋駅埼京線に乗り換える。
たしか、埼京線が開通する前は、池袋駅から赤羽駅は、赤羽線、といっていたな。
板橋、十条、赤羽、という下町っぽい界隈を通る路線で、一度は、乗ってみたかったのだが。バブルが始まる頃に、埼京線に組み込まれてしまった。
別に線路がなくなったわけでもないし、現に、今、こうして、赤羽線、と呼ばれていた路線を、埼京線が走っているのだけど。でも、やっぱり、ちょっと、昔とは違う。
昔は、都心ではなく、地方、という感じがしたんじゃないかな。
今は、都心に直結する、ただの郊外になりつつあるのだ。
それも、時代の流れ、というものなので仕方ないことだけど。
そんな、城北の下町を埼京線は足早に通り過ぎ、赤羽へ。赤羽からは、新興住宅地、あるいは、ニュータウン、となる。
北赤羽駅で下車。北側に出て、埼京線の高架に沿って、西へ歩く。
少し歩いて、いったん、北へ向きを変え、再び、西へ進む。
木々の生い茂る公園へと入っていく。
以前、一度だけ、来たことがあるが、その時は、北側の、荒川の土手を歩いてきた。だから、この緑の深い公園には、気が付かなかったな。
林の中をゆっくりと歩いていく。
ふと、まわりの木々を見ていたら、この間、訪れた、板橋サンシティの森の集合住宅を思い出してしまった。
板橋サンシティほどではないにしても、まわりを、木立に囲まれて、静かで、実に気持ちのよい、雰囲気だ。
林を抜けると、その先に、都営浮間一丁目第3アパートがある。
竣工は、バブルの頃。たぶん、林の公園も同じ頃に完成したのだろうな。
こうして見ると、森の高層住宅、という未来への道も、ひょっとしたら、当時は、あり得たのかもしれない、と思ってしまう。
どこで、その未来への道は、失われてしまったのだろうか。
時代の流れ、なので、考えても、仕方のないことだけど。
(2008年8月記)