山手線五反田駅(学習研究社五反田新本社ビル)

学習研究社五反田新本社ビル

行人坂を下った後、そのまま、西へ歩くと、目黒川に架かる太鼓橋。
江戸時代からある橋らしいのだが、もちろん、今の橋は、架け替えられているので、橋自体は、ごく普通の橋だ。
ただ、江戸時代、橋が架かっていた、ということは、その当時から、往来が少なからずあった、ということだろう。
とすると、何百年も前の息吹が、感じられる、としたら、それは、ありえるかもしれないな。
目黒川に沿って、南へ南へと歩いていく。
江戸時代の息吹は、感じるのかもしれないが、岸がすべて、コンクリートで固められているので、ちょっと興醒めしてしまう光景だけど。
目黒川は、徐々に東側へと、向きを変え、南東へと向かう。
その目黒川に沿って、しばらく進むと、南へ伸びる、首都高目黒線の高架とその下を通る大通りが交差する。
大通りに入って、ちょっと北に歩き、再び、街中に入って、南東へ。もう五反田駅は近い。
少し、進んでいくと、学習研究社五反田新本社ビルがある。(工事中はこちら
最近できた高層ビルだが。
学習研究社、学研、といえば、自分にとっては、なんといっても、小学生の頃、読んでいた雑誌、「科学と学習」だな。
あまりにも面白すぎて、あんまり勉強の足しには、ならなかったけど。
いや、「科学と学習」こそが、本来の意味での、勉強、というものだと思うのだが。と、悔し紛れに、今では、そう思うことにしている。
それにしても、小学生の頃を振り返ると、今、痛切に感じる。あの雑誌からから得たもの、わくわくするような謎解き、不思議な世界を垣間見るときの感動、それらが、すべてだったらなあ、と。
当の本家本元、学研の、この真新しい巨大な高層ビルを見上げていると、そんなことは、金にならんよ、そんな風に、冷たく言い放たれたような気分だ。
実際、その通りなんだけど。
(2008年8月記)