埼京線十条駅(十条通り界隈の街並み)

十条通り界隈の街並み

十条通りに出て、東へ東へと、歩いていく。
沿道の街並みは、存外、古い。
ひょっとしたら、高度成長期から、あまり、変わっていないのかもしれないな。
変わった、とすれば、すかいらーく、みたいな、郊外型のレストランができたぐらいだろうか。
それでも、普通の郊外よりも、少ないように思える。
そのような十条通りを、ずっと進んでいくと、十条駅を過ぎ、王子の北へ。
反対方向だと、通りは、緩やかに北側へ向きを変えて、そのまま、北へと伸びていく。
そして、西ヶ丘競技場、などの施設群がある場所に出る。
このあたりは、かなり昔、都営三田線志村三丁目駅からだったろうか、バスで、赤羽駅に向かった時、通ったのだ。
あの日は、雨が降っていて、夕暮れ時、季節は、秋だったように記憶している。
たしか、高速道路の高架下あたりにバス停があったのかな。
雨がびしょびしょと降り続き、バスの中も、あまり、快適とは、思えなかった。
見るとはなしに、窓外の暮れ行く街並みを眺めていると、西ヶ丘競技場、というのが、ふと、目に入ったのだ。
都営三田線沿線、というと、庶民的な感じがしたのだが、西ヶ丘競技場のあるあたりは、まるで、駒沢公園みたいだな、と思ってしまった。
駒沢公園、といえば、山の手住宅地の中の公園、として、有名な場所だ。
そういえば、西ヶ丘競技場は、西が丘、という住所。「丘」、ということは、いちおう、こちらも、山の手なんだろう。
もっとも、窓外を流れる、閑静な住宅地の光景を見れば、山の手、というのは、一目瞭然なんだが。
というわけで、意外な場所に、閑静な住宅地が広がっていることを知って、今でも、覚えているわけだ。
その、西が丘に、今、歩いている、十条通りは、つながっている。
そして、帝京大学医学部付属病院への道が、十条通りに到るとすると、西が丘と、帝京大学医学部付属病院も、つながる、ということになるな。
ちと、考えすぎだろうか。
(2009年2月記)