南北線麻布十番駅(三田小山の古い路地)

三田小山の古い路地

シティタワー麻布十番の南側を、西へ西へと、歩いていく。
まだ、一帯が、迷路のような、路地があった頃、この、細い道路までは、入り込めなかったな。
今、こうして、路地の奥にあった、道路を歩いているわけだが、でも、もう、路地そのものも、街並みも、すっかり、消えてしまったわけか。
消えてしまってから、歩いてみても、仕方ないんだけど。
シティタワー麻布十番を過ぎ、三田小山町地区再開発の工事現場を過ぎる。
すると、その先に、かつての、路地が、懐かしい街並みが、あるではないか。
まさに、こういう感じの街並みだったのだ。
よく残っているな。昭和の時代、そのままの風景。
と、思ったのだが、実は、こちらも、三田小山町C地区、という、再開発予定地らしい。
数年後には、消える運命なのだ。(今後の経済情勢によっては、わからないけど)
結局、古川に到るまで、再開発されることになる。
ちなみに、南側の、讃岐会館も、再開発されるようだ。
もっとも、こちらは、とくに、感慨はないが。
ただ、この讃岐会館の敷地内に、今、田町駅の近くにある、御田八幡神社の旧地があったらしい。
現在は、自由に訪れることは、たぶん、できないのだろうが、再開発されれば、見ることができるかも。
それとも、一緒に、消えてしまうのかな。
こうして、河川の流域の、取り残された一帯は、その姿を、変貌させていく。
そして、しばらく経って、訪れてみると、昔日の面影すら、なくなっている。
変わらないのは、古川の流れだけ。
儚いものだ。でも、儚いからこそ、そこに、様々な思いが、あるのかもしれない。
(2009年6月記)