南北線麻布十番駅(一の橋二の橋の間の古川)

一の橋二の橋の間の古川

古い街並みの道を、西へと進んでいくと、古川に辿り着く。
北側には、一の橋、南側には、二の橋。
その真ん中の橋で古川を越えていく。
一の橋と二の橋の真ん中なので、橋の名前がちょっと気になったが。
橋の上から、上流の方を眺める。
石垣を模したコンクリで固められた、垂直の護岸。その護岸に迫り出すように建っている家々。
高度成長期の古い写真を見ると、この光景は、驚くほど変わっていないな。
大きく変わったとすれば、首都高の高架があるかどうかぐらい。
将来的には、変わっていくかもしれないが。
この川が、今のような景観になったのは、たぶん、江戸時代かもしれない。
江戸時代に入り、今の、麻布十番、一の橋あたりから、海まで、改修工事を施し、流路を直線にしたのだ。
河川を運河に仕立てたらしい。海上からの物資を、船で直接、搬入できるようにしたのだろう。
さらに、その後、改修工事は、上流へと進み、最終的には、白金の方まで、水運が可能になった、ということだ。
ということは、江戸時代以降、古川は、川、というより、運河、といった方がいいのかもしれないな。
探せば、どこかに、江戸時代の遺構があるかもしれない。もっとも、そんな話は、聞いたことはないが。
ただ、ひょっとして、再開発が、古川の岸部まで、到達して、流域が、親水公園になったとすれば、江戸時代の光景を再現するような気もする。
そして、入り組んだ路地は、消えてしまうんだろうな。
この先、どうなるかわからないけど。
(2009年6月記)