東西線南砂町駅(明治通り付近仙台堀川公園)

明治通り付近仙台堀川公園

葛西橋通りの北側には、東西に、仙台堀川公園が伸びている。
もとは、仙台堀川という、運河だったらしい。
江戸時代から、昭和の初め頃にかけて、連綿と、作られてきたようだ。
だが、結局、高度成長期が終わると、かなりの部分は、埋め立てられ、親水公園になっている。
これでは、連綿と、親水公園を作っていたようなものだな。
そんな仙台堀川公園なのだが、ちょっと、行ってみることにする。
いったん、明治通りに戻り、道路西側から、仙台堀川公園へ入る。
もともと、川だったので、公園になっても、地形は、谷地だ。
しかも、人工的なものかもしれないが、その底に、小川が、実際、流れている。
まわりには、湿地帯も設えられていて、涼しげな雰囲気。
少し、西へ、歩いていくと、越中島貨物線の鉄橋。
そこだけ、小川が堰きとめられていて、水が、いっぱいに、湛えられ、池のようになっている。
水は、きれいとは、言えないけれど。とても、風光明媚な感じだ。
こう見てくると、湿地帯あり、小川あり、池あり、まさに、至れり尽くせりの、親水公園だな。
自分の知っていた、江東埋立地、昭和の忘れ物、といったイメージではない。
この公園が作られたのは、高度成長を達成した、安定期からバブルにかけて。
日本の坂の上だった時代だ。
なるほど、だから、バブルの頃に、南砂町駅を降り立ったとき、まわりに何もなくても、そこに、何かしら、未来的な、わくわくした、雰囲気を感じたわけだ。
近くに、これだけ、贅を尽くした、親水公園が、あるのだから。
もっとも、公園だけできあがって、結局、それだけだったけど。
当たり前といえば、当たり前だな。世の中、公園のみで、成り立っているわけではないし。
でも、こんなにきれいな公園が、残っただけも、いいと思わなければ。
(2009年7月記)