京浜東北線川崎駅(整備された川崎駅西口)

整備された川崎駅西口

駅前からは、ラゾーナ川崎プラザへばかりではなく、南側にも、通路が伸びている。
その先には、コンサートホール、そして、高層住宅群。
駅と、街並みが、一体となっているわけか。
最近は、こういう、構造の街が多い。
昔は、川崎駅の西口といえば、工場地帯だったのだが、変われば変わるものだ。
実際、工場が、なくなってしまったわけで、それだけでも、大きな変化だ。
ところで、実は、自分の通った、高校は、川崎にあったので、毎日、南武線で、通学していたのだ。
だから、昔の、川崎については、多少は、知っている。
とにかく、うるさくて、油にまみれていて、汚くて。
そして、猥雑で、胡散臭くて、かなり、危険な街。
川崎のことを、心の中では、勝手に、地獄の一丁目、と名付けていたな。
でも、反面、とても、エネルギッシュで、わくわくさせてくれる、実に、楽しい街でもあったのだが。
高校を卒業した後、次に訪れたのは、バブルの頃。
川崎クラブチッタへ、コンサートを見に来たのだ。
その時、あまりの変わりように、びっくりしてしまった。
川崎ばかりではなく、日本中が、そうだったのだが、あちこち、ずいぶんと、きれいに整備されていた。
相変わらず、胡散臭くて、賑やかな感じは、そのままだったけど。
街の様子が、根本的に、変わったのは、バブルが崩壊して、失われた10年を経た後あたりかな。
やはり、工場地帯が、なくなったことが大きいのかも。
ずいぶんとおしゃれになって、猥雑さや、胡散臭さは、もはや、雲散してしまった。
そんな風に、きれいになったのは、いいけど、なんだか、ちょっと、寂しい気がする。
なぜなら、うるさくて、汚ない街だった頃は、敷居が低かったのだが、今は、自分の身の置き場が、なくなってしまったように思うからだ。
(2009年9月記)