都営大江戸線築地市場駅（銀座七丁目 料亭）

首都高都心環状線の西側に出て、北へ。
一帯は、低層のビルが建ち並ぶ、オフィス街、といったところか。
少し歩いていくと、そんな中、立派な、料亭がある。
なんで、こんなところに、と、一瞬、戸惑ってしまうが。
でも、実は、今、首都高都心環状線になっている、築地川の周囲、かつては、料亭街だったのだ。
銀座の、奥座敷、ということだったらしい。
明治時代になって、賑やかさが、日本橋から、南、つまり、今の、銀座に移ってくる。
折しも、近くの、新橋には、鉄道が、開業。
華やかで、高級な、商業地が、銀座に、誕生したわけだが、それから、しばらくして、その、東側、築地川沿いに、料亭が、軒を連ねるようになった。
目の前の、料亭は、当時の、料亭街の、名残りなのだろう。
華やかな銀座から、ちょっと、奥へ入ると、そこには、静かに流れる、築地川。
そして、築地川沿いには、閑静な、料亭街。
だが、高度成長期に、築地川は、埋め立てられ、料亭街は、今は、昔。
眼下、掘割の高速道路には、気忙しく、クルマは通っていく。
（2010年11月記）