丸の内線本郷三丁目駅(本郷三丁目 かねやす)

本郷三丁目 かねやす

高田馬場駅から東西線
飯田橋駅総武線に、乗り換え、御茶ノ水駅で、さらに、丸ノ内線に、乗り換える。
本郷三丁目駅で、下車。
地上に出ると、東西に伸びる、春日通りと、南北に伸びる、本郷通りとの、交差点。
交差点の、南西側には、小間物屋の「かねやす」、がある。
なんでも、江戸時代、創業の、有名な、老舗、ということだ。
俗に、江戸時代、「本郷も かねやすまでは 江戸のうち」、つまり、江戸の、賑やかな、街並みの、北限は、ここ、「かねやす」まで。
かほどに、昔から、知られた、店らしい。
ここらへんが、舞台の、夏目漱石の小説、「三四郎」にも、登場する。
三四郎」は、明治時代後半に、書かれたので、当時も、「かねやす」は、有名だったのだろう。
小説の中で、学校の先輩、野々宮が、そこで、蝉の羽根のようなリボン、を購入している。
リボンは、当時、若い女性が、束髪に、ワンポイントの、飾りとして、付けるのが、一般的であり、ようするに、若い女性への、プレゼント、なのだ。
上機嫌の、野々宮は、その足で、三四郎に、西洋料理を、奢っている。
女性への、プレゼントを、買った後の、野々宮の、高揚する様。
そして、それに対して、そういった、展開を、読めないでいる、三四郎の、子供っぽさが、とても、際立っていて、面白い。
(2011年6月記)