中央本線甲府駅(中央一丁目 銀座通り)

中央一丁目 銀座通り

紅梅北通りを、東へと、歩いていくと、南北に伸びる、桜町通り。
桜町通りに、入り、南へ。
南へ、進んで行くと、いつしか、コリド桜町通り、という商店街に、なっていく。
しばらく、歩いていくと、西に伸びる、銀座通り商店街の、入口。
そう、ここは、映画「サウダーヂ」で、主人公の一人、精司が、焦燥感に、駆られながら、携帯電話、かけまくっていたところ。
結局、誰も、つかまらず、タイ人の女の子のもとへ、行くことになる。
ところで、「サウダーヂ」全編、流れている、この、焦燥感、いったい、何だろうか。
一生、安泰だと、思われた、土木作業の、仕事が、急速に、無くなっていくこと。
あるいは、それに、取って代わるべき仕事に、まるで、ついていけないこと。
さらに言えば、だからといって、そこから、逃げることが、とうてい、できないこと。
まあ、そういうこと、なんだろうけど。
でも、実際、そうなってしまえば、焦燥感どころか、虚脱感、喪失感、だろう。
まだ、そこまでは、行っていないのだ。
おそらく、今、現実に、そうなのだが、まわりを、見渡しても、誰も、いない、広大な、繁華街。
シャッター通りと、化した、かつては、賑わってた、商店街。
いつしか、見慣れてしまった、荒涼とした、景観。
こうしたことが、焦燥を、生むのかもしれない。
みんな、どこへ、行ってしまったのだろう、という。
(2012年5月記)