秋葉原(TOKYO TIMES TOWER)

TOKYO TIMES TOWER

秋葉原クロスフィールドの北側には、高層住宅棟のTOKYO TIMES TOWERが聳える。
秋葉原クロスフィールドには、このTOKYO TIMES TOWER秋葉原ダイビル、そして秋葉原UDXビルの3棟のビルがある。
江戸時代のことであるが、かつては、この場所で、火災が発生すると、北風でしばしば江戸の中心部へ燃え広がった。
そしてついに、明治時代に入り、火除け地(空地)にされ、さらに、火除けの神様ということで秋葉権現(本当は違ったらしいが)が建てられた。
秋葉権現の原っぱ、ということで秋葉原といつしか呼ばれるようになる。
上野から線路が伸びてくると、神田川が近くを流れていることで貨物の集積所となり、やがて市場ができ、問屋が集まるようになった。
戦後になって、現東京電機大学のまわりにあった学生相手の電気部品露天商たちが総武線の高架下に移されるのだが、これが電気街の始まりとなる。
高度成長期に入ると、電化製品が売れまくり、それまで電気部品屋が軒を連ねていただけだった秋葉原が、急成長し電気街の地位を不動のものとする。
そのころ、上野、浅草は逆に衰退していく。
バブルのころまでは、それなりに繁栄していたのだが、どうもそのころから、風向きが変わってくる。
つまり、郊外型の大型電気店の進出で秋葉原に行かなくても電化製品はもとよりパソコンなども入手できるようになってしまったからだ。
しかし、秋葉原は衰退しない。
バブル崩壊の後、失われた10年を経て、都心回帰、集積化という波に乗り、今やビルだらけとなる。
ところで、秋葉原の名前の由来となった秋葉権現はどうなったのだろう。秋葉権現というのは、本当は違ったのだが、今はちゃんと正式に秋葉神社となって、上野の東に移っている。
今度は、秋葉原が火災に巻き込まれないように守っているのだろうか。
(2006年8月記)