日暮里駅東口(ステーションガーデンタワー)

ステーションガーデンタワー工事現場

日暮里駅の正面には、ステーションガーデンタワーの工事現場。
日暮里駅前の再開発で建つ3棟のビルのなかでは最高峰である。(最も低いビルはひぐらしの里西地区再開発ビルである)
再開発はビルの建築にとどまらない。新交通日暮里・舎人ライナーも来年(2008年)のはじめに開業予定となっている。
おそらく、新しいビルと交通機関ペデストリアンデッキで結ばれ、まさにどっかのおしゃれな郊外ニュータウンの駅前のようになる。
また交通機関は足立の取り残された地帯を通るので、沿線もニュータウンとして開発され、都心に比較的近いので、人気が出るかもしれない。
そうなれば、日暮里駅周辺の客層はがらりと変わってしまうだろう。
そして、昭和の遺物のような街並みも変わってしまうにちがいない。
何年か前の風景の記憶がよぎる。
焼鳥屋、居酒屋、スナック、そして古めかしい小さな雑居ビルたち。
何年も前から変わらぬ風景、ずっとこのままだと誰しも思っただろう。
足立区に行くには駅前からバスに乗るしかなく、そして、バスに乗りそびれて、ぼんやり次のバスを待っている。ふと気付く。時代に乗り遅れたこの街と重なるのだ。
時代に乗り遅れてもいいのかな。どうせ永久に時代についていくことなんて出来ない。
時代に乗り遅れてもいいのかな。砂埃の中、消えていく街並みを見ていると、そんな声がこだまのようにかすかに響いてくる。
でも、何年か前の風景は、もうここにはない。
やっぱり、時代に乗り遅れることは許されないのかもしれない。
(2006年8月記)