赤坂一丁目アークヒルズ(アーク森ビル)

アーク森ビル

高田馬場から東西線飯田橋南北線に乗換えて溜池山王で下車。
六本木通りへ出て西へ歩く。しばらく歩くとアーク森ビルが聳えている。
他の高層ビルとしては、ホテル棟として全日空ホテル、住宅棟としてアークタワーズエスト(こちらは高さ70m以下)、アークタワーズイーストがあり、さらにサントリーホールもあり複合型のビル群となっている。
バブルが始まろうとするころに竣工した。
そして、バブルといえば、まず東京ドームとアークヒルズを思い浮かべる。
当時、近辺には高層ビルらしい建物もなく、建ったときは本当にインパクトが強かったという記憶がある。
用もないのにサントリーホールまで行ったりしたものだ。
何か、社会が別の次元に移っていくような、そんな錯覚にとらわれながら。
ただの陰気な谷筋の斜面に、おまけに高速道路の高架下でさらに陰気だが、そんなところにぼこぼこと巨大ビルが建っただけなのだが(そういった意味では画期的だが)。
バブルが崩壊し、失われた10年を経て、そう気付いたところで、もう後戻りできない。
手を伸ばしても届かない、辿り着けない未来、それを前にして途方に暮れて、でも後戻りできないので進むしかない。
今が、あの頃、思い描いていた未来なのだろうか。
そうかもしれないし、違うかもしれない。
ただ、唯一、確かなことは、さらにこの先の未来を思い描けることはできない、ということだ。
でも、後戻りできない、進むしかないのだ。
(2006年9月記)