汐留シオサイト(東京汐留ビルディング)

東京汐留ビルディング

海岸通りに沿って北へ。
汐留シオサイトの北東端に東京汐留ビルディングが聳える。
ここらへんだと築地という雰囲気が感じられる。
海も近いということだ。
ビル群といえば西新宿高層ビル街があるが、格子に区切った敷地にビルが等間隔に並んでいるイメージがある。
しかし、汐留シオサイトは違う。
まるでステンドグラスのガラスを嵌め込むように、いろいろな形をしたビルが隙間なく位置している。
だから、遠くから見るとまるで巨大な壁のように見えるのだ。
すぐ東側に浜離宮庭園があるが、間に海岸通りや首都高が通っているせいか、関連性がない。
住所も汐留シオサイトは港区だが、浜離宮庭園日本橋や築地と同じ中央区となっている。
まだ汐留シオサイトが広大な更地だった頃、海岸通りを歩いたことがあるが、海岸通りと浜離宮との間にも堀のような水路があり、浜離宮側にびっしりと樹木が生い茂り、まるで別世界という感じだったが。
江戸時時代までは、おそらく汐留も浜離宮も一体だったのだろうが、明治時代になり、汐留は産業化の波に激しくさらされることになったのかな。
この堀や壁のような生い茂った樹木が産業化の波を拒否したように見える。
汐留シオサイトが完成し、きれいなビル街になったが、今もそれは変わらない。
それどころか、浜離宮の西側にさらに巨大な壁がもう一つできたようにさえ見える。
何に対する壁になっているのか、よくわからないが、夏の日の海風が吹き込みことに対して壁になっていることは確かだ。
もっとも、浜離宮庭園や壁そのもののビル群には涼しい海風がたくさん吹き込むことは、もっと確実なのだが。
(2006年9月記)