豊洲(パークシティ豊洲タワー)

パークシティ豊洲タワー工事現場

春海橋を渡って豊洲へ。
豊洲の西の端、パークシティ豊洲タワーA、パークシティ豊洲タワーBが工事中。
豊洲のいたるところで工事をやっているのでどこに何が建つのか、まったく把握できていない。とりあえず一番西側には巨大な住宅棟、パークシティ豊洲が建つ、ということだ。
他には通りを挟んで北東側には豊洲IHIビル、通りを挟んで北側には豊洲ONビルがある。
かつては江東区埋立地、工場が建ち並び、そのわきに昭和の街が取り残されていた豊洲
いまや時代の最先端である。
工事の音が鳴り止まず、一日一日、成長していくその姿。
衰退し、しぼんでいく地方とは正反対だ。
南西側には築地市場も移転してくる。それとともに周辺の食文化もひっぱってくるんじゃないかな。
歩いても行けるし、ゆりかもめならすぐだ。
昭和のころの郊外のニュータウンに比べてずいぶんとこじんまりしているけど、あのころの未来に対する熱気が思い出されて懐かしく思う。
でも、郊外のニュータウンはできあがってみるとそれほど未来的ではなかったし。
熱気は郷愁のかなた、ということでいいのかもしれない。
豊洲の高層ビル群も何十年も経てば、レトロな場所になり、今のこの熱気が懐かしい思い出になることだろう。
そのころは、たぶん、たいていの古い団地がそうであるように、あちこちに植樹された樹木がいっぱいに生い茂り、緑が溢れ、その中に巨大遺跡のような多くの古ぼけた高層住宅棟がひっそりと佇む。
そして、また新たな再開発の話が持ち上がってくるのだ。
あちこちがたがきている高層ビル群を見て、しかたないと思いつつも暮らし慣れた街の方がいい。新しい時代に対する熱気は郷愁のかなたになってしまった。
でも、もう諦めるしかない。
がたごと走るレトロなゆりかもめにでも乗って車窓に広がる静かな海を眺めながらそう思うのかもしれない。
(2006年9月記)