港区芝浦（芝浦アイランド ケープタワー）

東へ歩く。運河を渡ると高層住宅の島、芝浦アイランドがある。
最も南側には芝浦アイランド　ケープタワーが聳える。
バブル以降だったか、この島の再開発が持ち上がったのは。
そのときは、もっと普通のオフィスビルとかだったと思う。
失われた10年でなんとなく立ち消えていたと思ったら、巨大な住宅棟が団地のように建ち並ぶ島になっていた。
西側を東京モノレールが、東側は運河を挟んで交通量の多い海岸通りと首都高の高架が通っているので住環境がいいとは思えないのだが。
ちょっと前までは田町駅東口からまっすぐ南東に伸びる通りに橋が架かっていなかったので芝浦アイランドにはすぐには行けなかった。
いったん南側、沖電気の方へまわって東へ進み運河を渡るのだが。
こうして回り道をすると、芝浦が昭和の工場、倉庫地帯だとわかる。
さらに東へ歩き芝浦運河を渡り海岸通りへ出ると、芝浦アイランドの全体が見える。
着工もしていなかったころは、木々が生い茂り、なんだか東南アジアのジャングルにある朽ち果てた巨石で作られた遺跡みたいだったなあ。
巨大住宅ビルが建つからいいようなものの、そうでなかったらどうなっていただろう。
公園にするにしても、工場に使っていた場所なので、汚染された土を入れ替えなくてはならず、資金からみて難しいだろう。
ということは、ずっと不気味なジャングルのままだったに違いない。
高層住宅ビルが建つということで、廃墟だった場所が生き返る、ということだ。
北西へまっすぐ歩けばすぐに田町駅となる。
しかし、なんとも寂しい駅前だ。
人口が増えれば賑やかになるんだろうけど。
（2006年9月記）