中央区佃(センチュリーパークタワー)

センチュリーパークタワー

また中央大橋を渡り大川端リバーシティにもどる。
通りの東側、一番北側にセンチュリーパークタワーが聳える。
大川端リバーシティの最高峰だ。
他に通りの西側には、リバーポイントタワー(H棟)シティフロントタワー、東側には、イーストタワーズ(A棟)コーシャタワー佃がある。
さらに、大川端リバーシティの近く、月島駅寄りには、ザ・クレストタワーライオンズタワー月島がある。
たしか当初の予定では、センチュリーパークタワーの場所には高層のオフィスビルが建つ予定だったと思う。
バブル崩壊を経て、いつの間にか住宅棟に変わっている。
今では、巨大なオフィスビルよりもむしろ巨大な住宅棟の方が多いので奇異にも思えないが、バブルのころは団地みたいに高層住宅が密集して建ち並び、かなり存在感があった(今でもあるが)。
たしか東京駅からでも見ることができたはずだ。ということは逆も真なり、都心を見渡すことも出来る。
そして、かつての江戸の中心に近い場所、歴史の重みも空気も実感することだろう。
ところで、今回は対岸のリバーシティ21新川までは訪れようとも思わなかったのだが。
中央大橋を渡ったのは、前日降った大雨で隅田川がかなり増水し、なんとなく興味を惹かれたからだ。
中央大橋の半ばから見る隅田川は水位が上昇し、膨れ上がって見えた。
川べりの遊歩道はすべて水没し、そこに降りていく階段の半ばまでひたひたと水面が押し上がってきている。
洪水というほどでもないけど、この静かに押し寄せてくる圧倒的な水量を眺めていると、水の都ということがよくわかる。
この日は嵐の後の澄み切った晴天で、巨大なビルは、青空に果てしもなく伸び上がっている。
しかし、目を下に向けると、滔滔と流れる巨大な水の流れ。
江戸時代の埋立て、ささやかだが活気のある港、そして高度成長をもたらした大きな工場、その跡地に建った巨大な建造物。
日本の中心になってから忙しい変わりようだが、この河の流れは昔のままだろう。
大川端リバーシティもこの流れを見続け、やがて古びていくだろう。
その時になってもこの河の流れは昔のまま、変わらないはずだ。
(2006年10月記)