さいたま市武蔵浦和駅(ラムザタワー)

ラムザタワー

武蔵野線武蔵浦和駅へ。
武蔵浦和駅埼京線と交差する駅だ。
埼京線武蔵浦和駅の西口、南側にラムザタワーがある。
もともとこの場所には、駅はなかったが、バブルの初めごろ、埼京線開通と同時に開業している。
それに先立って新幹線(大宮、上野間)も開業している。
新幹線の開通の地元への代償として通勤路線を通すことになっていたのだ。
通勤路線だけではない。武蔵野線と交差する駅が新しくできたということで、一大住宅供給地として再開発の話が持ち上がる。
駅の周りに高層住宅が林立する、という計画だが。
しかしその後、バブルは崩壊し、失われた10年の間にやっとラムザタワーが竣工している。
今から振り返ってみても、あの頃の勢いはどこへいったのか、不思議な感じだ。
理由はバブルが崩壊してしまったからなんだろうけど。
静かな田園が広がる中に高層住宅が聳え立つ、という風景は幻に終わった。
まわりはすっかり小さなマンションで埋め尽くされ、道路はいつもクルマでいっぱいだ。
賑やかなことはいいことなのだが。
そして、土地の価値が上がったところで再び高層ビルの話が持ち上がる。
小さなマンションを見下ろす巨大マンション、というわけだ。
もしも武蔵野線がなかったら、もしも埼京線がなかったら。
ここはまだ静かな田園地帯だったのだろうか。
(2006年10月記)