さいたま市浦和駅西口(浦和ロイヤルパインズホテル)

浦和ロイヤルパインズホテル

浦和駅西口を線路に沿って北へ。
駅を通り過ぎ、デパートを過ぎたあたりで商店街に入り西へ歩く。
裏門通りという通りらしい。趣があっていい感じの商店街だ。
お店を見て歩くということに興味はないが、なぜか親しみを感じてしまう。
途中で北へ向きを変え少し歩くと浦和ロイヤルパインズホテルがある。
格式が高そうな佇まいの高層ホテル棟だ。
浦和駅西口の西側には、さいたま市役所、埼玉県庁、国の合同庁舎が並び、それらの役所と駅との間が商業地帯となっている。
浦和ロイヤルパインズホテルは、その商業地帯の北端に位置している。
そしてその商業地帯の真ん中を昔の中山道が南北に通る。
中山道に沿って、少し南に外れるが調神社、商業地帯の真ん中に玉蔵院とかなり古い歴史を持つ神社と寺院が並ぶ。
ひょっとすると、浦和という街の礎は、それらの古社、古刹の門前町だったかもしれない。
もっともそれ以降の盛衰についてはわからない。
ただはっきりしているのは、この街が、明治時代以降、埼玉県の行政の中心として栄え、今日に至っていることだ。
その一つの到達点が、この洗練されたホテル棟の浦和ロイヤルパインズホテルなのかもしれない。
と、そのような感慨に浸りながらこのビルを見上げていると、もう夕闇が迫ってきていることに気付く。
さっき来たときよりも買い物客でいっそう賑やかな裏門通りを通って帰ることにする。
(2006年10月記)