さいたま市さいたま新都心(さいたま新都心合同庁舎1号館)

さいたま新都心合同庁舎1号館

また少し離れて南へ。
さいたま新都心合同庁舎1号館がある。
人工地盤からペデストリアンデッキで高層ビルはつながっているようだ。
だからだろうか。手持ち無沙汰な感じで、ぶらぶらと合同庁舎あたりまでやってくる者もいる。しかし、やっぱりなんにもないので、つまらなさそうに駅前へ戻っていく。
このようにさいたま新都心は役所関係の高層ビルばかりなのだが。
さいたま新都心ができあがる以前、この場所には国鉄の大宮操車場、広大な貨物列車の車両基地があった。
だが、さらにそれ以前は何があったのだろう。
はっきりとはわからない。
かつて、大宮の東には広大な見沼が広がっていた。そして西側も見沼ほど大きくはないが鴻沼という沼が広がっていたようだ。
それらをつなぐようにして用水路が、北東から南西方向に斜めに流れていた。
中山道がその用水路を越えるための橋が、京浜東北線さいたま新都心駅付近にあったらしい。
とすると、さいたま新都心付近では、江戸時代、中山道を通ると、東と西、両側に沼地が広がっていたことになる。(江戸時代に徐々に干拓されて田圃になっていくのだが)
用水路にかかる橋から西方を見やると、鴻沼が湖面を光らせていたはずだ。そして、その手前にさいたま新都心はできあがるわけだ。
当時、何百年も経ったらこんな巨大な人工建造物が建つ、なんて思いもしなかっただろう。
でも、今後、何百年か経つと、さらにどうなっているのだろうか。
目の前の巨大なビルを見上げるだけで精一杯なのだから。考えても仕方がない。
(2006年11月記)