八王子駅北口八日町(ビュータワー八王子)

ビュータワー八王子

バス停へ。八王子駅行きのバスはすぐ来る。
相変わらずクルマが多く混む。
八王子の中心街、甲州街道へ曲ったところで下車。
甲州街道沿いにビュータワー八王子がある。
甲州街道沿いはまだ、歴史のある地方都市、といった雰囲気が残っている。
といっても、もうこの甲州街道沿いくらいかな。
かなり前のことになるが、八王子の駅の改札口を出ると、もうここは都心とは違うな、と当たり前に感じたものだけど。今ではもう考えられない。
八王子といえば、絹織物がすぐに思い浮かぶが、もともと、太古の昔、多摩川流域は麻織物の一大生産地だったらしい。
そのことに由来すると思われる地名が、現在も多く残っている。
第一に、多摩川は、多麻川、だったし、八王子の北を東西に流れる浅川も、麻川、だったようだ。
その麻織物は、やがて絹織物に遷り変わったのだろう。太古の産業が、八王子の伝統的な地場産業になって現在に至っているのかもしれない。
また、多摩川の南側に東西に伸びる多摩丘陵を、大昔は、横山、といったらしいが、平安時代にその地名をとった武士団、横山党が勢力を広げ、八王子北部に拠点を築いた。
元横山町という町名にその名残りがある。
江戸時代に入ると、八王子は、甲州街道の宿場町、八王子十五宿として大いに栄えている。
こうして見ると、都心とは一線を画す、歴史と伝統を持った地方の街だったのだが。
しかし、今では、なんだか、普通の郊外の街にしか見えない。
(2006年11月記)