八王子駅北口(東急スクエア)

東急スクエア

甲州街道を東に進むと、ユーロードという商店街が南東に伸び駅まで続いている。
そのユーロードを歩いて駅前へ行く。駅北口の正面に東急スクエアがある。
ユーロードというちょっと垢抜けた通りを歩いていて、すぐ感じたのが、なんだか横浜に似ているな、ということだ。
横浜線で横浜文化が運ばれてきたんだな、とはさすがに思わないが。
少し経って、そういえば大宮駅西口も横浜みたいだったっけ、と思い出す。
ようするに、郊外の街のある部分は、みんな横浜みたいなのだ。
そして、北口の駅前。
ビルが四方に建っているからだろうか。昔は、広々としていたように記憶しているが、今見ると、なんでこんなに窮屈な駅前になってしまったのだろう、と思える。
しかも、このような駅前は、どこかの郊外の比較的大きな街とまったく区別がつかないのだ。
もっとも、横浜とのつながりがないわけではない。
明治時代に入り、横浜が貿易港として開港すると、絹糸の輸出が始まる。
そのとき、八王子の絹糸が、横浜から海外に輸出されたのだ。
そして、八王子から横浜まで、絹糸が運ばれていったのだが、その道を日本のシルクロードと呼ぶ場合もある。
いまでも国道16号横浜線が八王子と横浜を結んでいる。
しかし、自分がかなり前に八王子駅北口に出たときは、山間の地方都市、例えば甲府のような雰囲気が記憶に残っているのだが。あの時の八王子はどこへいってしまったのだろうか。
垢抜けていて、賑やかで、華やかな街並み。そして、どこにでもある街並み。
のどかで、静かで、落ち着いた歴史を感じさせる街並み。
有名な観光地でもないかぎり、やっぱり前者になってしまうのかな。
(2006年11月記)