西武線所沢駅西口(コンセールタワー所沢)

コンセールタワー所沢

再び東へ、所沢駅に戻る。通りの北側にコンセールタワー所沢がある。
バブルが崩壊したあたりに、所沢に最初に竣工した高層住宅だ。
その後、東西に伸びる通りに沿うようにして高層住宅が並び建つ。
だが、もうこれ以上は建たないだろうな。
バブルが崩壊し、地方も崩壊してしまった。
今は、都心回帰、集積化の時代だ。
バブルの頃、世界一の大富豪ともてはやされた堤義明は、逮捕されてしまった。
西武グループ上場廃止だ。
ダイエーも傾き、店舗の閉鎖、撤退リストに所沢店が載ってしまったのも、同じ頃だったかな。(ダイエーは残ったが、その後、2007年1月31日、所沢の丸井店、撤退)
高度成長期が終わって、安定成長期、やっと日本もここまできた。
そして、なんの変哲もない地方の商店街は、「プロペ通り」になった。
その当時、現在の所沢や西武グループを誰が想像出来ただろうか。
今は、格差社会、勝ち組、負け組。なんにもない地方は負け組なんだろうな。
デパートもなくなり、安売りの郊外型店がとって替わる。なんだかでっかい100円ショップみたいだ。
このまま、どんどん右肩上がりで成長していく、そんなわけはなかったな。
ありもしない未来への夢は消える。バブルははじける。
でも建物は残る。
西武線で所沢に向かうとその威容に巨大な高層住宅の列が、列車が駅に近付くたびに、見る角度が変わるので、その形を変え、ぐんぐん大きくなって見える。
だがそれは、もはや遺跡のようなものなのかもしれない。
(2006年11月記)