渋谷区東四丁目(國學院大学高層棟若木タワー)

國學院大学高層棟若木タワー

新宿駅から山手線で渋谷駅へ。東口に出る。
六本木通りに入り、少し東へ歩き、途中、南へ曲って住宅街の中へ。
遠くからでも國學院大学の高層棟は見えるので、その高層ビルを目指して歩いていく。
國學院大学キャンパスに高層ビルの若木タワーがある。(建設中はこちら
西側を渋谷川が、渋谷付近の谷地を作りながら、北から南へ流れていき、広尾で流路を東に変える。
その谷地の斜面一帯に学校、諸施設が南北に連なっている。
青山学院大学や広尾高校なのだが、そこに國學院大学キャンパスもある。
國學院大学はもともと飯田橋にあったのだが、大正時代にこの地に移転してきている。
この地は、氷川神社の裏、若木が丘といったらしい。
もちろん、この時期は、國學院大学が移転しただけでなく、市街地が都心の外に広がり郊外が誕生した時期でもある。
明治神宮の造営も高級住宅地、松涛の開発も同じ時期だ。
明治通り、あるいは渋谷川でもいいが、西側への急な下り斜面を見ると、やはり崖の切っ先のような場所は、広範な施設や高層ビルが建つ場所なのだと確認できる。
つまり、あまり住宅地には向かない、ということだ。
ところで、移転し終えた数ヵ月後に関東大震災が起こっている。なんか逸話が残っていてもよさそうなんだけどどうなんだろうか。
そして、その関東大震災が、東京の郊外化にさらに拍車をかけることになる。
今では、東側に広尾、青山、麻布の山の手、高級住宅地、西側に渋谷という商業地、それらに挟まれた閑静な緑の多い一帯にキャンパスは位置している。
あるいは、その境界線を形成しているのかもしれない。
(2006年12月記)