田町駅南口(芝浦工大跡地再開発B街区)

芝浦工大跡地再開発B街区

新橋駅に戻りまた山手線に乗る。田町駅で下車。
東口へ出て、南東方向へ歩く。
運河を渡ったすぐのところ、北東側に芝浦工大の跡地が広がっている。
芝浦工大の跡地は再開発の工事をやっており、その中で、高層ビルが芝浦工大跡地再開発B街区で建設中だ。
工場、倉庫地帯の一画に工業大学があることは、ごく自然な風景だったのだが、高層住宅が建ち並ぶ状況の中にあっては、やはり移転する、ということなのだろうか。
もっとも、移転先は豊洲らしいが、豊洲の方が高層住宅がたくさんあるけど。
雰囲気的に、田町にあったときの方がいかにも工場地帯にあるような感じだった、ということかな。
田町駅東口に出て、駅前から東南方向に伸びる道を歩いて行くと、左手側に古臭い校舎が見え、その校舎の入口があったように記憶している。
そういう光景を見ると、芝浦に来たんだ、という実感がわいたものだが。つまり、芝浦工業大学の校舎は工場地帯、芝浦の象徴のような気もしたなあ。
今、そこにはもうなにもない。
なくなっても特に感慨があるわけじゃないけど。でも、こうも簡単に魔法のように消えてしまうというのは、なんだか寂しいような気もする。
つまり、高度成長期も、ものづくり日本の時代も簡単に消せるほどのことでしかなかったのかと思ってしまうのだ。
芝浦工大跡地に沿って、東側に歩いて行くと東京ガスの敷地があるのだが、ここも解体作業を行っていた。
たぶん、田町駅の南東側一帯も再開発の対象になっていくことだろう。(いろいろと問題はあるようだが)
そして、田町駅の南口は、オフィスビルと高層住宅が建ち並ぶ一帯になっていく。その頃には、そこが工場、倉庫地帯だったことは、歴史のなかでしか存在しなくなっているのだ。
(2007年3月記)