みなとみらい線馬車道駅北仲通(横浜第2合同庁舎)

横浜第2合同庁舎

横浜アイランドタワーのみなとみらい大通りを挟んで北側に横浜第2合同庁舎がある。
横浜アイランドタワーの方は、バブルが崩壊した後の竣工だが、横浜第2合同庁舎は、まさにバブルの終わり頃に竣工している。
官民一体となってバブルに突き進み、役所の建物も再開発したのであろうか。
バブルの頃の夢の跡だ。
実は、横浜第2合同庁舎の北東側には、さらに巨大な高層ビルの建設予定があった。
しかし、バブル崩壊とともに計画は夢と消えてしまったようだ。
ただし、その夢は最近になって、また動き出している。
北仲通北地区再開発計画だ。もとは、生糸専用倉庫があった場所である。
横浜第2合同庁舎も生糸検査所だったはずだ。
生糸といえば、日本が近代国家として、港を開いたときからの最初の主要輸出品だったと思う。
その生糸の倉庫や施設が横浜港にあるというのは、ここが最初の貿易港(近代国家として)なので当然なのだろう。
バブル以降、その跡地がウォーターフロントの再開発の現場になっている。
横浜港は今でも主要な異国情緒溢れる貿易港なんだろうが、バブルの頃からは最先端の再開発地域という側面も持つようになったのだろうか。
つまり、江戸時代から近代へ、先陣を切ったのも横浜なら、工業国家から成熟債権国家への移行も先陣を切る宿命にある、ということなのだろうか。
バブル期からバブル崩壊失われた10年を経て、なお横浜は拡大を続けているところを見ると、その役割は果たせているのかもしれない。
もっとも、みなとみらいが完成してしまった後はどうなるのか、さっぱりわからないけど。
(2007年3月記)