京浜急行汐入駅北口(ホテルトリニティ横須賀)

ホテルトリニティ横須賀

浦賀駅に戻る。なんか旅行に来た気分だ。
三浦半島がリゾート地なのでそういう雰囲気なのだろう。
でも、京浜急行が通勤路線なので郊外にもなりうる。
京浜急行に乗り、堀ノ内で乗換え、横須賀中央駅で降りる。
間違えて最寄駅の一つ手前の駅で降りてしまった。
この日は出発が遅れたので、この時点でもう夕暮れだ。
次の電車を待つよりも次の駅まで歩くことにする。横須賀の街並みが見れるからだ。
意外と賑やかな商店街や繁華街を通り抜け、北へ歩いていく。
大通りへ出て、西へ。
目の前にアメリカ軍基地の正門が現れた。
この時間に門が閉まるのかどうか、わからないのだが、長く長く尾を引く、物悲しいラッパの音が響き渡っていた。
この物悲しい音が日没の寂しさを増幅し、気持ちを重たくしているような気もする。
大通りをさらに西へ歩くと、大通りの南側にホテルトリニティ横須賀がある。
暮れていく空に白亜の高層ホテルのシルエットが溶け込んでいくようだ。
このビルもバブルの終わり頃に竣工しているのだが。
リゾート高層ホテルというわけかな。
横須賀中央駅あたりも賑やかだったが、ホテルトリニティ横須賀の近くには有名なドブ板通りもあるようだ。
用もないので見てみることはしなかったけど、ひょっとしたら異国情緒、という雰囲気の原点があるのかもしれない。
そして、その異国情緒も今や観光資源、リゾートテーマパークの出し物になっていて、多くの客を集めているのだろうか。
物悲しいラッパの音はいつの間にか終わっている。そして夕闇が迫って来ている。
そろそろホテルトリニティ横須賀の南にある汐入駅京浜急行に乗って帰るかな。
もう横須賀に来ることなんて、たぶんないだろうなあ。
そう考えるとちょっと寂しい気もする。
(2007年5月記)