山手線戸塚駅北口(上池袋プロジェクトビル)

上池袋プロジェクトビル

東池袋4丁目の再開発からサンシャインシティの東側を通り、春日通りに出る。
少し東に歩き、北側に曲ると大塚駅南口である。
大塚駅の北口に出て、北西に伸びている通りを歩いていく。
途中に高層住宅のステーションフロントタワーがある。
もう少し歩くと、上池袋プロジェクトビルの工事現場となる。
さらに北西には、東京シティトリエがある。
かなり昔は、下板橋あたりから南東へ、大塚を通って、水道橋あたりまで、谷端川という川が流れていたらしい。
これらの高層ビルの連なりは、谷端川の流れの跡と一致するかもしれない。
川べりだとすると大塚駅あたりが下町っぽいのも納得する。
上池袋プロジェクトビルも大きな病院の跡地である。
川べりということで大きな病院の敷地になったのだろう。
今は川はなくなり道路になっている。そして、川がなくなったということが理由ではないのだろうが、大塚の街もすっかりわびしい感じになってしまった。
池袋に取って代られてしまったのだ。戦後のことであるが。
さらに施設も移転し、都心集積化の現代になって、その跡地に高層住宅が建っていく、ということなのだろう。
もっとも大きな病院の移転はつい最近のことだが。
この病院の解体作業に出くわしたことがある。
すでに外壁が壊され建物の内部も外から見える状態だった。
歴史のある建築物の解体、ということで一瞬、カメラに撮っておこうかと思った。
でも、この外部に露出した病室か診察室の様子を見ていると、長い間の想いがまだそのまま残っているような感じがしたので、どうしてもシャッターを押せなかったのだが。
今はきれいに更地になり、そして高層住宅に生まれ変わろうとしている。
すっかり整備された住宅地になれば、この場所に大きな病院があった、なんて歴史もなくなってしまうんだろうなあ。
(2007年6月記)