総武線秋葉原駅南口(神田須田町計画)

神田須田町計画

中央通りを南へ歩いていく。
総武線の高架をくぐり、万世橋へ。
この橋を渡ると、もう秋葉原の街からは出てしまった、という感じがする。
橋を渡りきると、中央線の高架があって、最後の秋葉原、ということか、部品を売ってるお店があったりする。
でも、そこを過ぎれば、秋葉原の街から完全に外へ出てしまう。
過ぎても、ついこの間までは、レトロな鉄道博物館があった。
まだまだ、秋葉原の圏内だ、と思ったものだが。
しかし、建物はまだ残っているものの、鉄道博物館は、もう移転していて、なくなっている。
その鉄道博物館の跡地の道路を挟んで南西側に神田須田町計画の工事現場がある。
おそらく、秋葉原のビル群の拡大、ということだろう。
鉄道博物館の移転でかつての秋葉原が消えていくのに、ビル群としては、拡大していく、というのは、不思議なことだが。
そして、あるいは、ひょっとしたら、鉄道博物館の跡地にも高層ビルが建つのだろうか。いまのところ、まったくわからないが。
ビル工事現場のある一帯は、神田須田町、ということだが、江戸時代から、市場があって、たいへんな賑わいだったようだ。
明治時代、大正時代、と時代は変わるが、市場は、ますます賑やかになっていく。
ところが、関東大震災の後、昭和に入って、市場は、今の秋葉原に移転してしまう。
その市場もまた、バブルの頃に移転してなくなり、代わりに高層ビルがぼこぼこと建っていった。
市場の跡には、高層ビルが建つものだろうか。そういう広い敷地があるからそのような再開発が行われるのだろう。
神田須田町も遅ればせながら、高層ビルが建つ、ということだろう。
そして、同時にまた、昔から知っている秋葉原が消えていく。
(2007年7月記)