山手線目黒駅西口（パークタワー目黒）

新宿駅まで歩き、山手線に乗る。
目黒駅で降りる。目黒駅のすぐ西側には、新しくできたパークタワー目黒がある。
西新宿高層ビル街の巨大ビルに目が慣れてしまったためか、パークタワー目黒が小さく見えてしまう。
これでも結構大きなビルなんだけど。
目黒という地名からは、目黒区自体が高級住宅地の多い土地柄なので、山の手っぽい感じを受ける。
だが、有名な落語の「目黒のさんま」は、殿様と庶民の生活との邂逅から話が始まっている。
とすると、目黒は、今で言えば下町のような場所だったのだろうか。
目黒川沿いの目黒不動尊があるあたりが、本来の目黒なので、当然、そういうことになるだろう。
実際、目黒駅も目黒ではなく、上大崎にある。
ちなみに、この上大崎が本来の大崎、ということになる。じゃあ、今の大崎駅は、なんだったのだろうか。ちょっとわからないけど。
つまり、今では、港区の白金台の西側、上大崎にある駅が目黒駅になっていたり、本来の目黒だった目黒川沿いよりも、かなり西側、東急東横線沿いの高級住宅地が目黒になっていたりする。
本来の目黒は、もう、どこかへ行ってしまったようだ。
落語の「目黒のさんま」の中に登場する昔の殿様は、しまいにはわけがわからなくなって、目黒は海でもないのに、「さんまは目黒に限る」と言っていた。
もし、この垢抜けたデザインのパークタワー目黒を見上げながら、山の手、高級住宅街はやっぱり目黒だ、なんて言っているとしたら、「目黒のさんま」と同じかもしれないな。
（2007年9月記）