山手線有楽町駅東口(有楽町イトシア)

有楽町イトシア

目黒駅で山手線に乗る。
有楽町駅で下車。
東口に出る。目の前に新しくできた有楽町イトシアが現れる(工事中はこちら)。
まだ開業はしていなかったが(開業は、2007年10月)。
このビルは、マリオンと交通会館に挟まれたこの一帯に建っているのだが、ビルができる以前、昭和の取り残された一帯だったように記憶している。
東京駅の近くなのに、なんでこんな空間が残っているのだろう、といつも思っていたのだが。
この場所だけ、なんか、中野か西荻窪の商店街みたいな感じだったのだ。
バブルの頃だっただろうか。そんな有楽町駅近くで映画を見た記憶がある。
やたらと風が強い日だったなあ。たしか、5月の連休だったかな。
待ち合わせていた知人は、徹夜明けだ、きつい、きつい、と言っていた。
髪の毛は、強風でくしゃくしゃ。それで、本当に、きつそうに見えたな。
映画を見る前に食事をしよう、ということになって、近くのマックでハンバーガーを買ったのだが、混んでいるので店内で食べることができない。
そこで、有楽町駅前のこの下町地帯に入り、喫茶店へ入った。
飲み物を頼んで、そこでマックのハンバーガーを食べたのだ。
店員は笑っていただけで、怒りはしなかったけど。
もっともその喫茶店も混んでいて満席状態、怒っている暇はなかったのかもしれない。
映画館に入り、長い長い、映画を見て、有楽町駅前で解散、となった。
知人は、きつかったなあ、と言いつつ、満足そう。
また、別の約束があって、そっちへ行くらしかった。
バブルの頃は、なんだか、皆、忙しかったのだ。
見た映画は、タルコフスキー
筋は、まったくわからなかったけど、映像は美しかった。
でも、その美しさは、終末に対する耐えられないような哀切に満ちていたように思う。
もし、この下町地帯が後に消え去る、と知っていたら。
だけど、バブルの頃は、皆、忙しくて、そんなことは、どうでもよかったのだろうな。
(2007年9月記)