有楽町線新富町駅南口(聖路加セントルークスタワー)

聖路加セントルークスタワー

外堀通りを南へ。
高速道路の高架をくぐると、もう有楽町線の駅、銀座一丁目駅がある。
有楽町線に乗り、次の駅、新富町駅で降りる。
街中を南へ歩き、途中、東へ曲る。
隅田川近くまで歩いて行くと、聖路加セントルークスタワーがある。
付属する住宅棟としては、聖路加レジデンス棟がある。
竣工は、バブルの終わり頃、ということになる。
隅田川沿いには、バブルの頃、聖路加セントルークスタワー以外にも、多くの高層ビルが並ぶように建った。
ウォーターフロントの再開発、ということだ。
悪臭放つ、公害の川、隅田川。かみそり堤防にゼロメートル地帯
それがいつの間にか、水辺の景色の美しい親水公園、アーバンリゾート地、ということになっている。
しかも、特に、この明石町には、聖路加病院があって、高層住宅棟があって、高層オフィスビルまであるのだ。
もう他には、何もいらないのかもしれないなあ。
バブルの頃までに辿り着いた理想的な空間の一つなのかもしれない。
さらに、都心集積化の現在は、いたるところ、このような理想的な空間だらけになっている。
ただし、空間はあくまでも空間であって、世界ではない。
聖路加セントルークスタワーがある一帯は、北側は大通りがあり、西側と南側は細長い公園がある。さらに、東側は隅田川だ。
まわりの地域との間には、境目がある。直接、行けないようになっている。
だからだろうか、新富町駅から歩いて来ると、どうも、いつも少し迷ってしまうのだ。
遠くに巨大な聖路加セントルークスタワーが見えているのに、なかなか辿り着けないのである。
結局、理想郷には、誰しもが行けないようになっているのかな、と思ってしまうが。
(2007年9月記)