高崎線高崎駅東口(高崎タワー21)

高崎タワー21

西武線で拝島まで行き、八高線に乗り換える。
拝島駅は、最近、駅構内がリニューアルされ、すっかりきれいになった。
最近、はやりのエキナカ、というわけだろうか。
以前は、地方の駅、という感じだったが、今は都会的な華やいだ雰囲気に満ちている。
さて、八高線に乗ろう、と思ったのだが、やはり覚悟していた通り、本数がぜんぜんない。
エキナカの店でも見て、時間潰しをするかな。
やっときた電車も高麗川駅までだ。
八高線の名前の由来は、八王子と高崎を結んでいるからなのだが、事実上は、高麗川駅までが通勤路線、高麗川から先が地方ローカル線、という風になっている。
だから、八王子と高崎は線路があるだけで結ばれているわけでもないのだ。
かなり前に訪れた時は、一両編成のバスみたいな車両だったなあ。
レールの上を滑るように走っていく。
今回は、ごく普通の車両だったけど。
列車は関東平野の縁、すなわち、山間部と平野の間を通っていく。
拝島からの乗客はどんどん降りていく。
たぶん、拝島から高崎まで行くのは、自分一人だけのような気もするが。
窓からは、ただ過ぎ行く晩秋の地方の風景。
だけど、一年の終わりが近いためなのか、そんな地方を走る電車の中も、なんだかうきうきしたせわしない空気が漂っているのが感じられる。
高崎に近付いたのだろうか、風景は、地方から郊外、という風に変わってきた。
なんだか、東京や埼玉の郊外と同じだなあ。
というふうにのんびり電車に乗っているうちに日没が近くなってしまった。
高崎駅に着くとすぐに改札へ。
東口に出る。
駅前広場から東側にまっすぐに大通りが伸びており、その大通りの北側に高崎タワー21がある。
竣工は、バブルが崩壊した後の失われた10年の頃。
だからというわけでもないけど、晩秋の沈み行く夕陽に照らされ、高層ビルは、茜色に染まり、侘しく見えてしまった。
(2007年11月記)