京浜東北線大井町駅西口(NTビル)

NTビル

旗の台駅に戻り、東急大井町線に乗る。
初冬の日没は早い。
夕暮れの中に沈み行く住宅地の中を縫うように列車はゆっくりと走っていく。
第二京浜を越え、新幹線の高架を越える。北側には戸越銀座。
だんだん、ちょっとは下町っぽくなってきたかな。もう暗くなりかけているのでわからないけど。
大井町駅に着き改札を出て大井町線からは南側に降り立つ。
大井町線の高架から北側は、品川区役所やJR東日本大井工場などがあり、南側が大井町の街、というふうになっているのだ。
こうして見ると、まるでこの大井町線の高架が大井町の外壁のような感じがする。
この外壁のような高架の西側では、再開発が始まりそうで、すでに更地が広がっている。その再開発地の北側には品川区役所や高層住宅のファミーユ下神明などがあり、ビル群のようになるのかもしれない。
スーパーと京浜東北線の間を南へ歩くと駅前広場に出る。
駅前広場からは大通りが一直線に西へ伸びているが、多くの駅前のメインストリートと同じように、途中で途切れている。
もっとも、どこかに通じていても、駅前まで入ってくるのは、バスかタクシーぐらいだから、このままでいいのかもしれないが。
この途中で途切れる大通りの周囲は、新しいビルなどが建っていて、新規にできた街、という感じがする。再開発地も大通りが途切れたあたりの北側になっている。
大通りとは別に南西側に伸びる道に入る。
少し街中に入っていくとNTビルがある。
バブルが崩壊した頃に竣工している。
この頃は、りんかい線が開通し始めた時期でもある。まだ、大井町には伸びてきてはいなかったが。
時期的に見ると、バブルの頃の壮大な計画が、バブル崩壊とともに、現実的な着地をしたのが、このNTビルなのかもしれない。
もう暗くなったので、戻ることにする。
ただ、大井町には、都心集積化という形を変えた再開発が継続しているので、また来ることにはなりそうだけど。
(2007年12月記)