常磐線松戸駅西口(松戸ビル)

松戸ビル

松戸駅の西口を南へ歩いていく。
松戸駅周辺の高層ビルとしては、他に、東口に聖徳大学生涯学習社会貢献センターライオンズステーションタワー松戸がある。
竣工はいずれも、失われた10年が終わった頃だ。
駅の近辺だけ、急激に発展した、ということだろうか。
もっとも、最近になって、もう変化はやみ、落ち着いた、と思うのだが。
そんなことを考えながら、街中をさらに南へ歩いていく。
松戸駅の西口は、東口とは対照的に静かな街並みだ。
のんびりした感じで年の瀬とは思えないなあ。
空を見上げると、初冬の空は晴れ渡り、つかの間の暖かさだ。
駅前広場を通り過ぎ、さらに南へ歩く。
やがて、白亜の松戸ビルがある。
上層部には、いまどき、珍しいスカイラウンジ。
この外観を見てもわかるように、かなり古いビルである。
竣工は、高度成長時代が終わった頃だ。
日本の高層ビルの中でも最古参になるだろう。
なんで、そんな昔、都心から離れた地方都市にこのような高層ビルが建ったのか、不思議な感じがするけど。
都心にすらあまりない高層ビルを建て、見違えるように発展した松戸の街を見渡せるようにしたのだろうか。
あるいは、高度成長期が常磐線沿線を郊外ベッドタウンとして、いかに発展させたかを象徴するものとして高層ビルを建てたのかもしれない。
理由はわからないけど。
でも、今では、高層ビルはそれほど珍しくもなくなった、ということは確かだろう。
むしろこのレトロさが珍しいような気もする。
もう街の変化が一段落し、落ち着けば、昔を振り返る余裕ができるだろう。
そういうときは、松戸ビルのスカイラウンジはいいかもしれないな。
(2007年12月記)