東西線大手町駅(東京海上日動ビルディング新館)

東京海上日動ビルディング新館

少し日比谷通りを南側に歩く。
日比谷通りの東側に東京海上日動ビルディング新館がある。
南側にある本館の方は、高度成長期が終わった安定期に建っている。
新館の方は、バブルの頃だ。
この新しい高層ビルの方が一回り小さい建物になっている。
このように、バブルの頃、一帯には、巨大なビルが建ったりはしなかった。
バブルの頃は、都心の中心部は、意外と変化はなかったようだ。
少し前の高度成長期の終わりから、その次に訪れる安定期に、大手町のオフィス街は形成されたらしい。
そういうわけで、都心部の高層ビルに関しては、バブルの熱狂は、及ばず、わりと静かだったのだ。
だが、都心集積化の時代になって、状況は、一変する。
まわりに巨大な高層オフィスビルが、矢継ぎ早に建っていく。そして、今後も建ち続けることだろう。
この急激な変化、今日の冬の嵐のような感じかもしれない。
それにしても、とにかく、風が強くて堪らないなあ。しかも、冷たい北風だ。
ビル風なのか暴風なのか、それとも両方なのか。
東京海上日動ビルディング新館まで普段なら歩いてもすぐなのだが、この時は、やっと辿り着いた、という感じだ。
写真なんか撮ってる場合じゃないな。
そういえば、東京海上日動ビルディング新館も土色のビルだ。
そうしている間にも、顔に砂粒が当たってくる。
ほうほうの態でさっきの地下鉄の入口になっている階段を降りて、とりあえずは地下に避難する。
さて、地上は嵐だが、東西線に乗り込んで次の駅に移動しようかな。
と、思ったら、改札口で駅員が大声で叫んでいる。
東西線は、強風のため、全線で運転を見合わせています」
立ち往生ではないか。
(2008年2月記)