都営大江戸線春日駅(アトラス小石川)

アトラス小石川

千川通りをさらに北へ進み、途中、交差点を東に曲る。
道路の北側にアトラス小石川がある。
失われた10年が終わって、都心集積化が始まった頃に竣工している。
さっきも感じたのだが、住友不動産後楽園ビルやこのアトラス小石川の建っている一帯を見渡すと、下町っぽくて、いい感じなのだ。
でも、どうして、この一帯だけ、昭和の時代から取り残されたような感じなのだろうか、と不思議に思ってしまう。
昔、このあたりには、池袋、大塚を通って、神田川に合流していた谷端川(あるいは、小石川、千川)という川があったらしい。
ひょっとしたら、この川の川筋にあたる場所なので、このあたりは、下町っぽい雰囲気があるのだろうか。
ちょっとわからないのだが。
ただ、このような場所には、高層ビルが建っていく、ということは確かなようだ。
現に、アトラス小石川、住友不動産後楽園ビル、さらには、巨大な文京シビックセンターがすでに建っている。
そして、アトラス小石川と文京シビックセンターの間の区域には、かなり前から、再開発の予定があるらしい。
今は、その計画は、どうなっているのだろう。
もし、それが実現されれば、今のところ、ばらばらに建っている、3棟の高層ビルも加わって、ひとまとまりのビル群を形成することになるだろうな。
とすると、この一帯の下町っぽい場所は、あらかた、消滅することになる。
時代の流れなのでしかたないのだろう。
残るとしたら、千川通りの西側にある、こんにゃくえんまぐらいかな。
などと考えながら、南北に伸びる大通り、白山通りに出て南へ歩く。
再開発が始まるとしたら、今、歩いている西側全域が消滅するのだ、そんなふうにあらためて見てみると、なんだか、儚いようにも思えてしまうなあ。
(2008年3月記)