日比谷線北千住駅西口(トミンタワー千住五丁目)

トミンタワー千住五丁目

細い道を北へ北へと歩いていく。
荒川の土手までは来ていないが、荒川の近くで、西に曲り、そのまま歩いていく。
北千住の西側を南北に伸びる大通り、日光街道は、千住新橋で荒川を越えていくのだが、その大きな橋の袂にトミンタワー千住五丁目がある。
竣工は、失われた10年の終わり頃だ。
街外れの都営集合住宅かと思ったら、ずいぶんときれいに整備された一角に建つ高層住宅だった。
これでは、北千住じゃないみたいだなあ。
低層階は、図書館も併設されている。
ちょっと覗いてみようかと思ったが、時間がないのでやめた。
北千住駅に戻ることにする。
さっきは、線路に沿うように北に向かったので、北千住の街中は通らなかった。だから、今度は、線路よりももっと手前で、南へ歩くことにする。
はたして、細い道の両側には、趣のある商店が建ち並びなかなかいい感じだ。
ひょっとしたら、この道は、旧日光街道なのかもしれない。
江戸時代には、千住宿があった場所だ。
ならば、千住宿歴史テーマパークにするといいのに、と思ったが、すでにそんな雰囲気がする。
ところで、かなり前になるが、何度か、バスで北千住駅に行ったことがある。
交通量の多い幅広の日光街道から北千住駅に伸びる道路に入るわけだが。
駅前から西に伸びるその道路が、もう賑やかな商店街になっていて、さらにその道路の北側、南側に広範囲に商店が広がっていたっけ。
どこかの地方都市のような感じがしたなあ。
でも、その時は、バブルが崩壊した後だったので、賑やかとはいえ、沈滞したムードだったと記憶している。バブルの頃に駅ビルなんて建てたから、なおさら商店が不景気になったのかな。
そして、今、こうして、再び、北千住の街中を歩いているのだが、あの当時よりも、さらに静かになっているような気がするな。
こうしていみると、やはり、都心集積化の時代には、駅前再開発と歴史テーマパークしか残らないのかもしれない。
時代の流れなので仕方ないことだけど。
(2008年3月記)