有楽町線江戸川橋(新宿山吹アインスタワー)

新宿山吹アインスタワー

明治通りを北へ進む。
池袋駅に戻り、有楽町線へ。
江戸川橋駅で降りる。
ホームの一番西側から改札を抜け地上へ出る。
地上には、東西に伸びる交通量の多い大通り、新目白通りと南側に伸びる江戸川橋通りとの交差点。
江戸川橋通りを少し南に歩くと、通りの西側に新宿山吹アインスタワーがある(工事中はこちら)。
最近、竣工した高層住宅だ。
この高層住宅のビル名、「山吹」というのは、町名からだろうけど、その町名の由来は、戦国時代初期に活躍した太田道灌の山吹伝説からきているそうだ。
もっとも、伝説は伝説で、史実かどうかはわからないけど。
ただ、江戸時代、このあたりは、このような伝説が生まれるような、風景明媚な土地柄だったらしい。
たしか、早稲田田圃、という田園も広がっていた、ということだし。
かつては、ずいぶんと、のどかな環境だったのだろうな。
その後、近代化、工業化の時代が到来すると、神田川流域のこのあたり、田園地帯は埋立てられ、下町、工場地帯になった。
さらに、時代は流れ、高度成長期が終わると、そのような工場地帯はいらなくなり、せっかくの工場は、徐々に、マンションに置き換わっていっている。
特に、最近は、都心集積化、ということで、高層住宅が建つようになった。
そのうちの一つが新宿山吹アインスタワー、というわけかな。
もっとも、もうこれ以上は、高層住宅が建つことはないだろうけど。
それにしても、これほど景観が変わると、時代の流れを感じるなあ。(都心はどこも同じように変化しているんだろうけど)
これでは、「山吹」、というのが、「山吹伝説」から、という以前に、この伝説が生まれた、風光明媚な景観そのものが、伝説になってしまうんじゃないかな。
(2008年3月記)