半蔵門線水天宮前駅(日本橋箱崎ビル)

日本橋箱崎ビル

日本橋川に沿って今度は、西へ歩き、南北に伸びる通りに入って、北へ歩いていく。
首都高箱崎ジャンクションの手前、この通りの東側に日本橋箱崎ビルがある。
巨大な高速道路のジャンクションのおかげで、あまり目立たない高層ビルだが、なかなか美しいデザインの建築物だ。
竣工は、やはり、バブルの頃。もう崩壊が始まっていたかもしれないが。
その日本橋箱崎ビルのすぐわきにある巨大なジャンクションの地下には、半蔵門線の駅、水天宮駅がある。
延伸は、これもまた、バブルの頃なのだが。
たしか、箱崎ジャンクションの下にある東京シティエアターミナルと直結する、というようなことで、当時、えらく盛り上がっていたなあ。
東京シティエアターミナルというのは、成田空港へのリムジンバスのバスターミナルなのだが、航空機の搭乗手続き、さらには、出国手続きまでやっていた。
つまり、そのような、東京シティエアターミナルと直結した、ということは、水天宮駅への延伸は、海外との直結を意味した、ということなのだ。
たしかに、水天宮駅のエスカレーターは、階段ではなく、動く歩道みたいになっている。海外旅行用のでかい荷物を運べるようにしたのかな。
バブル景気のおかげで、海外旅行もずいぶん身近になった、ということだろう。
その影響からだろうか、ロイヤルパークホテル(ちょっと時期が早いけど)や日本橋箱崎ビルも竣工している。
おまけに、隅田川沿いの高層ビル群ともかなり近いし。
そういえば、半蔵門線は、山の手田園都市の通勤路線だ。
そう考えると、箱崎は、海外旅行の一大拠点を目指したのかもしれない。
でも、当のバブル景気そのものが、あえなく崩壊してしまった。
そのことで、海外旅行の一大拠点がなくなったのか、どうだかわからないけど。
あの頃の盛り上がりが、消滅してしまった、ということは、確かなことかもしれない。
(2008年3月記)