世田谷区砧(NHK放送技術研究所高層棟)

NHK放送技術研究所高層棟

東急世田谷線三軒茶屋駅だが、いつも、どこをどう行けば駅に辿り着くのか、迷ってしまう。地元路線だけあって、外部の人間には、わからないのだろうか。
しかも、ホームに着くと、切符の販売機がない。また、戸惑ってしまう。
どうするんだろうと思ったら、改札口でお金を払うだけらしい。
都バスの運転手の脇にある料金箱に、お金を投入するのと、同じ要領だ。
車両に乗り込み、しばらくすると、妙にメカニックな形になった東急世田谷線が、のんびりと動き出す。
西へ西へと進み、上町駅で下車。
少し南へ歩き、東西に伸びる世田谷通りに出る。
あとは、世田谷通りをちょっと西に歩けばいいかな、と思ったが、どうやら、場所を思い違いしていたらしく、行けども行けども、目的地に着かない。
何度も、バスに乗ろうかと思ったが、道路はやけに混んでいるし、すぐに着くとしたら、やはり歩く方がいいだろう、ということで、歩くのだが、やはり、いっかな辿り着かない。
しばらく歩いていると、「勉強しない学生には売らないよ」、という自転車屋の変な看板があった。
これは、2、3日前だろうか、ブログでとても人気のタレントさんが記事にしていた看板だ。おちは、「それでは、僕には買えないですね」、という感じだったかな。
こんな偶然もあるものだな。
もっとも、そのタレントさんは、親しみやすさで人気らしいから、世田谷、というと、山の手っぽくて、ちょっと幻滅してしまった。
さらに、世田谷、という地名を敢えて伏せてしまう、という、イメージ戦略を、ちゃんとやっているわけだから、二重に興醒めしてしまったなあ。
できれば、こういう看板は、練馬区あたりにあれば、よかったのに。そうすれば、そのタレントさんの親しみやすいイメージにぴったりだった。
そんなことを考えながら、東京農業大学を過ぎ、環状八号線を越える。さらに歩くと、世田谷通りの北側にNHK放送技術研究所高層棟がある。
バブルが崩壊した後の失われた10年の竣工だ。
不景気の頃は、このような有効需要の創設のための建物が建ったりするのかな。
ところで、話はあの変な看板に戻るが、その看板が世田谷通りにあって、その世田谷通り沿いに、NHKの施設がある、というのもまた、イメージ戦略かな。なんていうのは、あきらかに、考えすぎだろう。
(2008年3月記)