東海道線横浜駅(コンカード横浜)

コンカード横浜

交差点を西へ曲り、幅広な通りへ入る。
その幅広な通りは、カーブを描きながら、北西へと向きを変える。
少し歩いていくと、交通量の多い第一京浜にぶつかる。
見上げると、空を覆う高速道路の高架。さらに、目の前には、ひっきりなしに通るクルマ。
ここまで来ると、今までの、夢のような世界から現実に、急に引き戻されたような気がする。
ついさっきまでは、近未来的な高層住宅群と心地よさそうな水辺の公園、ウォーターフロントの壮大な景観、そういった、雰囲気の中にいたのだが。
そのような、夢の世界と現実の境界のような場所、通りの北側、第一京浜の東側に、コンカード横浜がある。
この高層ビルも、最近、竣工している。
境界に建っているので、まさに防壁のような役割のように見える。
この高層ビルのおかげで、高層住宅街のポートサイドからは、第一京浜や高速道路の高架は見えなくなるからだ。
まるで、コロニーみたいだな。
そういえば、みなとみらい大通りは、ポートサイドを過ぎると、そのまま、北へ伸びて、まっすぐに第一京浜に合流しているように見える。
たしかに、地図で見ると、そう見えるのだが。
実際は、合流しているわけではない。
もし、合流していれば、第一京浜横浜駅付近におけるバイパスになるので、ポートサイドやみなとみらい大橋、あるいは、みなとみらいの再開発地は、多くのクルマが通過していくことだろう。
現実的には、そんなことは、ありえないだろう。
やはり、コロニーだからこそ、夢のような世界が維持されている、そう思えてしまうのだ。
(2008年5月記)